- 症状 自分では受傷前と全く変わっていないと思うのですが、同僚には仕事が遅くなったと言われ、トラブルが多くなりました。等級併合4級
- 初回申請
- 愛知県
- 50代
- 男性
ご依頼の経緯
バイクで一般道路を走行中、反対車線の車が前方を確認せず右折し、跳ね飛ばされました。
右大腿骨骨幹部骨折・右鎖骨遠位端骨折、及び頭部を受傷し、救急搬送されました。
仕事は工場の役職につき、1人で全て切り盛りしていました。
自分では受傷前と全く変わっていないと思うのですが、同僚には仕事が遅くなったと言われ、トラブルが多くなりました。
また、保険会社の担当者が高圧的に話しをするのも嫌になります。この先どうすれば良いかわからず、ホームページを見て電話しました。
経過と解決
愛知県で面談後受任しました。
受傷後、集中力・耐久性が低下し仕事の効率が悪くなられたのですが、ご本人は自覚がないようでした。
リハビリの段階で「今後は限られた仕事しかできない。」と言われたのですがご本人は理解できないため、職場でもめることが増えられました。
任意保険会社の担当と話したくないと言われていたので、今後は書面でのやり取りをするように提案しました。
現在の状況についての周囲の理解が得られないためか、いつもケンカ腰で電話をかけてこられます。
あまりヒートアップされた時は「一度電話を切りますね。」と言い電話を切ると、10分後には電話をかけてこられ「さっきはすみませんでした。」と言われていました。
神経心理学的検査は施行済みだったのですが、主治医が後遺障害診断書記載に消極的だったので、タイミングをみて主治医に後遺障害診断書記載を依頼。
また、ご家族には「日常生活状況報告」の重要性をお伝えし、ご記載いただき申請。
高次脳機能障害で5級2号、鎖骨に変形を残すものとして12級5号、併合4級が認定されました。
交通事故・後遺障害サポートセンターより
高次脳機能障害で病識の無い方が多くおられます。
見た目は変わらないことから、周囲の人もその変化に気づかれないことが多く、トラブルになるようです。
Nさんも、見た目は受傷前と変わらないため「あんなに大きな事故だったのに、元気になって良かったね。」と声を掛けられることが多く、忸怩たる思いをされていたそうです。
また、ご家族も(ご家族だからこそ)理解されるのが難しく、そのイライラを私達にぶつけられていました。
経済的不安から、早々に仕事にもどりたいと思っても周囲とのトラブルが増えるばかりだし、任意保険会社の担当には高圧的に言われるし、で、追い詰められたお気持ちになられる方が多くおられます。
自分の感情をコントロールできないというのも、高次脳機能障害の一つの症状です。
高次脳機能障害に対する理解が、増えることを願っています。